【2016年後半版】個人公開アプリのダウンロード数、収益を少しでも増やすためにやったこととその成果
はじめに
こんにちは。
現在、android 向けに4本のアプリを公開しています(ゲームではなくアプリです)。 そのうち、2014年12月末に公開したアプリが、比較的順調にダウンロード数を伸ばし、先日35万ダウンロードを突破しました。
ちなみに、2017年の1月12日現在の総ダウンロード数は37万5374となっています。
なお、このテーマで記事を書くのは今回で3回目になります。
一応、過去記事のリンクも掲載しておきます。
もしお時間ありましたら、最初の記事からお読みになられると、改善していくための過程などが順に追えるのでより理解しやすいかもしれません。
35万ダウンロードされたアプリの紹介
記事内でアプリの紹介をしたことがなかったので、せっかくなので簡単に紹介します。
このアプリは、いわゆる「メディアスキャン」という呼ばれるアプリです。
アンドロイド端末に保存された音楽ファイル、動画ファイルは、ファイルシステム上のパス情報とは別に、メタ情報(例えば、アルバムタイトル、作曲者、曲名、動画のサムネイル画像などです)が端末内のデータベースに保存されています。
ちなみに、このデータベースや、その情報を管理している内蔵アプリのことを「メディアストレージ」とよんだりしています。
さて、ファイルシステム上のファイルパス情報と、メディアストレージの情報は、通常はアプリやアンドロイドOSの機能により適切に同期されているのですが、行儀の悪いアプリの影響などで同期が正しくとれなくなってしまうことがあります。
こうなってしまうと、音楽再生アプリや、動画再生アプリなどで、メディアファイルの情報が正しく取得できなくなり、アルバム検索ができないなどの不具合の原因になる場合があります。
これを正しい状態に修正するのが、今回の記事テーマにもなっている、拙作「media.Re.Scan:」というアプリです。
なぜ作ったか
実は、自分が開発を始めた時には、すでに類似のアプリがたくさんありました。
しかし、Android4.4の仕様変更により、既存のアプリはほとんど動作しなくなってしまったこと、Android4.4に対応したメディアスキャンアプリでまともに動作するものが、当時はまだリリースされていませんでした。
自分も必要だったことと、今出せばそこそこのヒットが狙えるんじゃないかと考え、自分で作ってみることにしたのが始まりです。
そんなこんなで
そんなこんなで、記事タイトルにもあるように、ダウンロード数、収益を少しでも増やすために行った各種施策が功を奏し、昨年7月頃から、1日平均1200〜1500ダウンロード、昨年12月の末ごろからは1日1750ダウンロード以上を維持し続けています。
施策と成果の話
というわけで、早速ですが、行ってきた施策とその振り返りの話をします。
ネイティブ広告の話
昨年夏に導入したネイティブ広告ですが(詳細は前記事参照です)、まずはその経過報告です。
ネイティブ広告は、スキャン中の待ち時間に、画面の半分くらいを被うサイズのものを表示させています。
ただ、常に表示させているわけではなく、スキャン時間が長くなりそうな時に一定の確率で表示させています。
同一の期間で、バナー広告とネイティブ広告で、表示回数、収益を比較してみると、
ネイティブ広告
表示回数:10万回 収益:1万1千円
バナー広告(全体)
表示回数:200万回 収益:13万円
程となっています。
数字だけ見ると、ネイティブ広告の方が(表示回数あたりの収益額という見方をすれば)高いのですが、波が大きく、とくにここ最近はあまり収益に貢献してくれていません。 単純に表示確率をあげれば収入が増えるとか、逆に下げたほうが増えるということにはならないと考えています。
とりあえず、両方同時に出すことも画面レイアウト上は可能な作りにしているのですが、規約上、1つの画面に複数の広告を表示できないことになっているので、ネイティブ広告とバナー広告を両方同時に出すことはできません。
CTRの高い方を選択できるような仕組みがあればいいのですが、現状はそういった仕組みはなさそうなので、そこは残念なところです。
アプリ開発者の収益を最大化させるために、その辺の仕組みも用意してくれるか、ネイティブ広告とバナー広告の同時表示がおっけーって規約に明示していただけると嬉しいです。→Google殿
インタースティシャル広告の導入
最近、グーグルから送られてくる「admobがインタースティシャル広告対応したから使ってよ」っていう宣伝メールがうるさいので、試験的に導入してみました。
ネイティブ広告は、画面は占有するけど、ユーザのアクションは必要ない広告です。
一方で、インタースティシャル広告は、クローズボタンで広告を閉じるか、広告内のコンテンツをタップして画面遷移するまで広告が消えない=アプリの操作ができないというタイプの広告のため、ユーザ的にもストレスになりやすいです(少なくとも僕は)。
試験的ということで、現在は、比較的長期間使い続けてくれているユーザさんに対して、ネイティブ広告を表示する条件にマッチした場合、10%くらいの確率でインタースティシャル広告を表示しています。
基本的には、メディアスキャンの待ち時間に表示されていて、広告表示中もバックグラウンドで処理は続行中のため、ユーザさんにとって、広告を閉じるという手間は増えてしまいますが、時間的な不利益はほぼないはずです。
ゲームの場合は、ステージクリア後などに一定の確率で表示させることで、比較的収益に貢献してくれるらしいのですが、アプリの場合にはといいますと、
広告表示比率を絞りすぎた結果、ほとんど表示されておらず、集計可能なデータ量が集まっていない事案発生
広告に対して、ネガティブなイメージを持たれる方が多いのは、日本も海外も一緒のようで、広告嫌い的なレビューがつくことも何度かありました。
そういったレビューがつかないように、表示頻度がかなり少なくなるように設定したのですが、ちょっと少なくしすぎたようです。
約一ヶ月様子を見てみましたが
表示回数:131回 クリック数:2回 収益額:12円
という結果です。
クリック率は高いのですが、データが少なすぎてなんとも言えません。
ただ、1クリックあたり6円程度ならバナー広告と変わらないため、よく言われている「インタースティシャル広告はクリック単価が高い」ということは、少なくともGoogleのインタースティシャル広告に限って言えば、今の所まったくなさそうです。
レビュー訴求
★×5評価ってやっぱり大事です。平均評価4以上が超大事な文化なので、4でもちょっと・・・と思ってしまいます。
個人的には、平均の3以上ならまあいいじゃないのって思うんですけど。。
レビュー訴求はこれまであまりやってこなかったのですが、少しアイデアが出てきたのでやってみることにしました。
どのようなアイデアかというと、スキャン中、ネイティブ広告やインタースティシャル広告を表示する条件にマッチしなかった時に、レビューのお願いを表示してみるというものです。
たいていのアプリは、レビューのお願いをモーダルダイアログで表示するのですが、media. Re.scan: の場合、Activityの上にFrameLayoutを重ね、その上側のレイヤーにコントロールを配置しているだけです。
したがって、レビューのお願いが表示されていても、スキャンの中断などの操作は行うことができるようになっています。
結果、1日あたりのレビュー数は増えたような気はしています。
developer console画面で、レビューの平均評価は確認できるのですが、レビュー数のグラフは標準では用意されていないため、感覚値でしかないのですが、レビューが追加されましたというプッシュ通知が来る頻度は、だいたい倍ぐらいに増えたと思っています。
収益について
2016年の収益は?
やっぱり気になる人も多いかと思いますので、さらっと公表してみます。
というか、3年目で、やっと公表できるくらいの数字は出てくるようになりました。
結果的には、16万5千円ほどでした。
収益が伸びてきたのは、6月頃からで、今の所月額2万〜2万5千円ほどで頭打ちになっています。
今年もこのアプリだけで収益を増やしていくことができそうか、というと、さすがにそういうことはなさそうです。
とはいえ、10万DLクラスのアプリアイデアも、そうそう出てくるものではないのも悩みどころです。
今年中には月額5万、数年以内に10万くらい稼げたらいいなーっという感じではあるので、何かやってみたいところではあります。
個人的にお勧めの書籍紹介
最後に、おすすめ書籍の紹介です。
個人でアプリ作って儲けたいなら全力でお勧めしたい本。 ゲームのマネタイズについての話がメインですが、ツール系アプリを開発されている方にも参考になりそうな情報も色々と載っています。
- 作者: ひさしApp
- 発売日: 2016/11/14
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
また、いろいろな本を読み漁ってみたいという方は、kindle unlimited に加入するのも割とお勧めです。
kindle unlimited は、月額980円(2017年7月現在)のみで、kindle unlimitedの対象書籍を無制限に読むことができるサービスです。
対象書籍のラインナップも、上で紹介した書籍も含め、個人で出版された書籍や市販の技術書等、結構豊富に取り揃えられています。
月額980円ですが初月は無料なので、お試しでひと月だけ加入して、ずっと持っておきたい本だけ購入するみたいな使い方もありかと思います。
kindle white paper 等の kindle端末を持っていなくても、android や iOS端末をお持ちであれば、アプリ版のkindleから利用することもできます。
もし興味ございましたら、kindle unlimited の対象書籍を幾つかリストアップしておきますので、ご参考までにどうぞってことで。
- Amazon.co.jp: unity - 読み放題対象タイトル: Kindleストア
- Amazon.co.jp: javascript - 読み放題対象タイトル: Kindleストア
- Amazon.co.jp: ruby - 読み放題対象タイトル: Kindleストア
kindle unlimited の申込みは下記リンクから行えます
といったところで、今回のお話は以上となります。
皆様にとって何かの参考になれば幸いです。
どうもありがとうございました。
前の記事